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第1回ヨーヨーはどうして回るのか?

一般的なスリープ(空転)が可能なトランスアクセル式(ベアリング)ヨーヨーは必ずボディの内側にレスポンスシステムと呼ばれる摩擦を与える部分があり(構造的に無くてもボディーがその役割を果たす場合もある)それによって、回転するというヨーヨーの機能を発揮している。ヨーヨーの基本であるレスポンスシステムについて考えてみよう。


レスポンスシステムの機能
・ ヨーヨーを戻すための抵抗
・ スローの際ヨーヨーに回転を与えるための抵抗

ではレスポンスが無ければどうなるか?
・ スローで回転を与えられない。(スカると呼ばれる現象)
・ 空転しているヨーヨーをひいても戻ってこない。
単純にレスポンスが無ければ余計な抵抗無く回り続けるヨーヨーができるだろうという感覚をもたれる方もいるかもしれないが、回転を与えるという重要な機能を持っている以上なくしてしまうことはできない。


空転するヨーヨーが戻ってくる(リターン)原理
どうしてスリープするトランスアクセルのヨーヨーが戻ってくると思いますか?
なんとなくイメージしてる人もいると思いますが、改めて具体的に説明してみます。
・糸がレスポンスに触れるから戻ってくる
・レスポンスに触れない限り戻ってこない

じゃあなぜ触れるのか?糸の張力とヨーヨーの動きのバランスが保たれている間はギャップ内で糸はまっすぐ伸びた状態なのでレスポンスに触れない。

糸とボディの張力のバランスが崩れたとき糸にたるみが生じる
たるんだ糸がレスポンスに触れることでリターンする。

では、それぞれの局面でレスポンスがどのように機能しているか、考えてみよう。


スロー時
糸がレスポンスに当たっている。巻かれている糸が伸びるとき糸とヨーヨーの摩擦で、ヨーヨーの回転を生む。逆に糸がヨーヨーのレスポンスに当たってないと回転しない。ここでの摩擦抵抗が強ければ強いほどヨーヨーは回転する。
忘れがちな部分であるが、レスポンスが悪いとスローしても回転が与えられない、ゆわゆる”スカる“という状況になる。

スリープ時
ヨーヨーと糸は触れない。触れると抵抗となり回転力を奪ってしまう。

リターン時
レスポンスと糸が触れることで、レスポンスの摩擦抵抗によってヨーヨーが巻き戻される。
摩擦抵抗より回転力のほうが大きい場合は、回転力を奪うだけで帰ってこないこともある。
理想はスローとリターン時触れて、スリープ時には触れにくいこと。

任意でプレイ中に出し入れできると一番いいのだが、ギミックの重さを考えるとそういうわけにもいかない。




スリープだけ競うなら収納または外れるような割と簡単なからくりで可能かも?

レセスやYOリングがどうしてバインドしたときだけ戻ってくるかなんとなくイメージできました?


引いても戻らないヨーヨーを強制的に戻すバインドとは?
YOリングの出現以降、技術として多用されるバインドですが、近年の代表的な基本テクニックになっています。ちょっとおさらいしてみましょう。

バインドとは
・ YOリングなどで、特定のきっかけを与えない限りもどらない状態のヨーヨーを戻すためのテクニック。任意のタイミングでヨーヨーを戻すことができるので、スリープが多少減った状態でもプレイを続けることができる。
・ だれもが、ヨーヨーのスリープを限界まで使えるようにしたテクニック。
・ YOリングなどの旧来のヨーヨーのように引いたら戻ってくるというヨーヨーの基本的動作では、もどってこない。(もちろん戻るようにするメンテも存在する)
・ 基本的にはバインドテクニックを使う対象は、YOリング、レセスなどのレスポンス部分が埋没した構造になっているヨーヨーに限られる。
(YOリング、レセスについてはさまざまなレスポンスで記述する)
皆さんの、考えたバインドの説明を突っ込んでください。


バインドのようにボディ内で積極的にたるみを作る作業を行うと普段触れにくいレスポンスでも無理やりレスポンスに当たるので戻ってくる。



じゃあループってどうだ?
カウボーイのロープのように楕円の軌道を描いて回す「ループ」軌道の伸びきったとこまでま糸の張力のバランスが取れていますが、軌道の先端では糸の張力のバランスが崩れます。するとたるんだ糸がレスポンスに触れて巻き取られるわけです。



ループを安定させるには、ヨーヨーを11時の傾きに維持しろとよく言いますがわざと傾けた軌道を取ることでレスポンスとの抵抗を増やし回転を与えやすくリターンしやすい状態を作るわけですね。ミレニアムなどのコントロールエッジもギャップ全体をレスポンスとして働かせるため抵抗を増やすための工夫のひとつです。




この2点がレスポンスとして働いている。結果として内周全面がレスポンスの機能を発揮している形。

コントロールエッジに限らず、積極的に傾きを作り、ボディと糸が触れる状態を作ることは、ボディ全体をレスポンスとして機能させるテクニックではないでしょうか?

たとえば、2005年JNでオフストヨーヨーでループしていたエトウケンジ、何であんなことできるの?<変態?・・・解答としては、オフスト状態では糸が伸びきるとすっぽ抜けてしまう、その前に糸を故意に引いてあげることで、ギャップ内に糸がたるんだ状態を作りリターンさせてるわけです。もちろんかなりのテクニックとセンスが必要です。あと軸の壊れたアクエリとかが有効だったり・・・w




いろんなレスポンスのおさらい
スターバースト
20世紀もっともポピュラーなレスポンスのひとつ。ギャップ内のボディに凹凸をつけその形状と表面積が増えた分を抵抗としてレスポンス効果を得ている。
ファイヤーボール

パトリオット

ブラックノバ

ベンジャミン

モンディアル:すぐ糸が切れる

ディスクスター
タイガーシャークなどで採用されているスターバーストほど積極的に凹凸をつけずに本体を膨らませることで表面積を増やし抵抗をつける。すべりはいいが、スカりやすいのが欠点大げさにかくとこんな形



タイガーシャーク


4穴スター
ヨーヨーJAN初期のスター形状すべりがいいがすカリも大きい。今買える物だとアクエリアスがこの形状。
スーパースピンファクター
コルクスター
PROYOなどで採用されていたコルクシートを貼り付けたもの。レスポンス部分を凹ませボディと同じ高さにしている点はある意味レセスの原型。コルクの材質のせいで削れるという問題があったが、比較的扱いやすかった。
スタントパイロット

バタ・ビー

ターボディスク
ポケットロケットでの採用が最初だったと思うのだが、SB2の後期型でも採用されている。フリクションの原型となった布製のシールスター。当時流行していたレニゲイドに片面ターボディスクというメンテはすべりが格段に向上し初期のバインド仕様としては流行した。
すべりがよく割りとスカらない。
ポケットロケット

ダンカンホイールズ

フリクションディスク
FH1で採用されたゴムシール製のレスポンス。両面貼ると戻りすぎるので片面での使用が一般的。21世紀の標準の片翼
ダンカンフリクションFHZERO

ダンカンフリクションFH1
YOリング
ヨーヨーJAN社で開発され、シグマブレード以降採用されたたバインド専用仕様のレスポンス。摩擦抵抗の強いゴムを本体に埋没させバインドしたときにだけレスポンスが利いて戻ってくるように作られている。これ以降オイルなどのサポートなしに戻ってくるメンテが確立しドライベアリングが一般的になったが、それまではオイルなどで軸にも抵抗を与えないとなかなか戻ってこなかった。21世紀の標準レスポンスのひとつ。

ハーフスター
片面YOリング片面スターバーストのハイブリッドレスポンス。両面YOリングだとバインドしたときに糸が噛みやすい滑りが悪いなどの理由で、ナイトムーブズ1(スターバースト)とナイトムーブズ2(WYOリング)を組み合わせ鈴木ひろゆきが使用したことから始まった。別名1.5形状。滑りと戻り(戻り過ぎない)を両立させた形状は後にスピーダなどのヨーヨーでデフォルトでの1.5形状とするものが増えてきた。この場合組かえで両面スター両面YOリングなども楽しめるので、遊びの幅が広がったといえる。

レセス
ヨーヨー本体を削りフリクションステッカーを本体に埋没させたような形状。フリクションの戻りのよさをバインドさせたときにだけ有効にするメンテとして爆発的に流行したが、実際は旋盤など高価なツールが必要なので一般的にはやりにくいが究極の形のひとつ。デフォルトでのこの形状の普及機種登場が待たれる(2006年1月現在)
ザンナビ:これもレセス

レスポンス無し
本体材質自体をレスポンスとして使用している。
コブラ

番外
固定軸
トランスアクセルでないヨーヨーは軸自体の抵抗がレスポンスとして作用する。(糸が軸にくくりつけられていない状態でも)

オートリターン
遠心クラッチでトランスアクセルの軸をホールドすることで固定軸に変え、レスポンスとして作用させる。


注意!
実際のリターンはレスポンスだけでなくオイルやボディ形状、本体との抵抗などさまざまな機械的要素がある。今回レスポンスという点に注目して記述を進めているので、その点が無視されたように感じられる表現もあるが、レスポンスだけでないことを認識していただきたい。