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ヨーヨーの力学回転運動


力学の世界で回転を表す定義で一般的なのは下記3つ。
これをヨーヨーに合わせて考えていこう。
N = r × F
L = r × p
I = mr2

N:力のモーメント(トルク)
F:ベクトル
r:位置ベクトル (ここではヨーヨーの半径に置き換えることができる?)
L:角運動量
p:運動量
I:慣性モーメント
m:物体の質量
力のモーメントとはてこの原理だ
    (力のモーメント)=(回転半径)×(回転させる向きに働く力)

同じ時間に同じ角度動かすための力が違う支点に対するてこの長さが半分なら力は2倍必要ということ。
身近な例を考えてみよう。フリーハンドのダイスの重さは11gヨーヨー本体は64gプロペラを行うとき力のモーメントのバランスが取れる支点の距離は?
11:64≒1:5.8

ちなみに、自分の身長だとへそ下で糸の長さを調節すると糸の長さは85cmその場合指からヨーヨーの長さが15.5cmがバランスの取れた位置というわけだ。

これはヨーヨーのウエイトバランスにも当てはまる。


ヨーヨーの軸は中心を通っている。均質なヨーヨーでは当然の話だが、質量配置が違ったらどうだろう?



左右に1対2の重りを配置した場合、中心に軸が通っていたら力のモーメントのバランスが悪く、すぐ回転が止まってしまう。重いほうがどんなに回ろうとしても、軽いほうが足を引っ張るので、回転はどんどん落ちてくる。
効率よく回転を続けさせるためには、力のモーメントを左右同じにしなければならない。



中心位置をずらしてやると・・・それぞれの力のモーメントはつりあうので、安定して回転できる。ヨーヨーの回転運動にも物理が影響していることがわかっていただけただろうか?

ヨーヨーエンジニアリング4回 ヨーヨーの力学4

ここまでをちょっとおさらいしてみよう
慣性モーメントの定義:  角運動量は「半径×運動量」であって運動量は「質量×速度」であって、速度は「角速度×半径」で表せるので、
角運動量Lと慣性モーメントの関係
L=r×p
=r×mv
=r×m×r×ω
=m r2 ω
としてあらわせる。
 運動量に相当する「角運動量L」と速度に相当する「角速度ω」を定義すると運動量の定義 p = m v と同じように
L = I ω
とあらわされる。

この回転と質量の相関を表す量Iを慣性モーメントと呼んでいる。質量が“動きやすさ”、“とまりにくさ”をあらわすのと同様I慣性モーメントは“回転の始まりやすさ”、“回転の止まりにくさ”をあらわす値となる。

角運動量 Lが同じなら半径rが小さくなればなるど運動量pが大きくなりますね。P(運動量) = m(重さ) v(速度)なので、
L = r ×m×v
同じL(回転エネルギー)で回ってる物体はrが小さいほど運動量p
が大きくなる。フィギアスケートのスピンで腕を狭めると回転速度が上がるのがこの理屈ですね。
スローにしてもヨーヨーにしても半径が大きいと大きな力が出せるという“勘違い”は大体ここから来ている。と考えていい。

Iは回転しやすさ。rが大きいとIが大きくなり回転しにくい、rが小さいほどIが大きくなる。ここだけrの2乗に比例しているので慣性モーメントにおいてrがかなり優位な位置を占めているのがよく分かりますね。

一般に半径が大きく重いヨーヨーは回転力が強いとおもわれがちだが、慣性モーメントを考えると
慣性モーメントの小さいヨーヨー(半径と重さが小さい)は回転させやすい。
慣性モーメントの大きいヨーヨー(半径と重さが大きい)は回転させにくいということが分かった。

回転体の持つエネルギーKは

K=Iω2
   2
(質量×半径の2乗×角速度の2乗)×1/2=回転体の持つエネルギー
運動エネルギーは中学でも習いましたね。
K=mv2
   2
と同義です。
これに傾きに対する角度COSθをかけるとジャイロ効果の力が分かる。

ちなみにこれがジャイロ効果の係数と考えてOKだとお思います。ジャイロ効果を数値化すると。
ジャイロ効果=(I×ω)COSθ       
           2
ちなみに(I=mr)(ω=v
                r
結局速度に換算するとrは消えるので、高校で習う運動エネルギーと同じ
mv2 

なのだ。 

ジャイロ効果に関連する要素
m:重さに比例
r:半径の2乗に比例
ω:回転数(速度)の2乗に比例
(v:ωを速度に換算した場合半径の効果が相殺されて消える)
半径と回転数(回転速度)に大きな効果がある。
θ:傾き角度。元の角度からどれだけ傾いたか。

ジャイロ効果を大きくするには
・慣性モーメントを小さくして(回りやすくして)回転数を稼ぐ?
・ 最初にかける力を充分大きくして慣性モーメントの大きいもので回転数を稼ぐ?(半径や重さの大きな物を使って充分なパワー与える)

回転数(力)をあげる要素
物体が持つ回転数(力)は力さえかければ無限に増えていく、しかし人間が投げて回転させる以上、かけられる力は有限だ。スローの力にあった慣性モーメントのヨーヨーでないと、十分な回転数は得られない。逆に大きな慣性モーメントを持ったヨーヨーをスーパーサイヤ人が投げれば
とてつもないパワーを生みだすことも可能だと考えられる。・・・・果たしてそうだろうか?

スーパーサイヤ人のテーゼハおいて置くとしてモ、充分な回転数を得られる自分の力にあったヨーヨーを用意しなければどんなに重くて半径の大きいヨーヨーを用意しても、回転させにくいのだからどうしようもない。


同じ条件で半径を大きくした場合と重さを重くしていった場合を比べてみよう。
紫:半径だけを大きくした場合(重さ一定)の角運動量または回転数
ピンク:半径は一定で重さを増やしたときの角運動量または回転数


同じ力で投げた場合重さを増やすより半径を大きくしたほうが回転(角運動量)がつけやすい。
極端な例だが半径を10倍した場合と重さを10倍した場合を比べると、同じ10倍でも回転数が10と100・・・10倍変わるわけだ。15倍だとおよそ20倍、20倍だと40倍近く・・・・

じゃあ同じ力で回したらどうか?
ピンク:同じ角運動量で回転させ半径を大きくしたときの回転数
紫:同じ角運動量で回転させ重さを大きくしたときの回転数

それぞれ2倍まで変化させてみたが、重さを変化させた場合回転数は半分、半径を2倍まで大きくした場合回転数は4分の1になる。

これでも具体的でないとしたら
ミニモトリックスとナイトムーブズを比べてみよう(ちょっと具体的過ぎ?)

機種 直径 重さ Lが1のときのω
ミニモ 50mm 61g
ナイトムーブズ 55mm 65g 0.77

同じ力で投げた場合ミニモの回転が100%とするとナイトムーブズは77%の回転数しか得られない。

じゃあもっと大きなアクエリと比べてみよう
機種 直径 重さ Lが1のときのω
ミニモ 50mm 61g
アクエリアス 75mm 76g 0.35

アクエリアスって35%しか回らないの?・・・これはうそだ。
何でうそかというと質量配分が金属リムと大きく違うので理論上の半径がずっと小さくなるのだ。ここまでで述べている式はあくまでも大きさが優位に無視できる質点としてとらえた場合の式だ。なので、単純に物の大きさと必ずしもイコールではない。ただ、質量配分の似ている金属リム機種、プラスチック機種それぞれの場合参考値として考えることは可能だ。

まとめ
慣性モーメントが小さいほうがよく回る。
慣性モーメントには重さより半径の効果が大きい。

慣性モーメントが小さいほど良い身近な例
・車のホイールは軽いアルミホールの方が良い。(mが小さいほど回転させやすい)
・車のタイヤのインチサイズを小さくすると、加速が良い。(rが小さいほど回転させやすい)
・野球やゴルフのスイングは脇を締めてコンパクトに。rを小さくするほうがヘッドスピードが上がる。

エンジニアリング的な話に戻ると
ただし、ヨーヨーにとってジャイロ効果が、大きいほど良いか?というとそういうわけでもない、慣性モーメントが小さいほうが軸周りの抵抗により回転を失いやすいが、最初の回転をつけやすい。
慣性モーメントが大きいと、回転をつけにくいが、軸周りの抵抗から受ける影響は小さい。

L>軸周りの転がり抵抗    

ならヨーヨーは回転し続ける

実はこれだと慣性モーメントやら、力のモーメントやら殆んど関係ないですね・・・・
まあさまざまな理屈は、尽きないが、近年の傾向から見ると、金属リムヨーヨーが好まれるということは、慣性モーメントが大きく、ジャイロ効果を大きく発揮できるヨーヨーが良いと言うことなのかもしれない。なぜだろう?ここまでは別の次元で語られてきたジャイロ効果と慣性モーメントだが、その相関はプレー中の角運動量の減少と並べて考えると見えてくる。