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ヨーヨーの力学応用例 角運動量とスリープ時間の関係
スリープ時間Tと角運動量Lの関係を見てみよう。
スロー時に与えられた力Lとスリープ時間の関係をグラフにしてみよう
スロー時に与えられた力は基本的にあとから増やすことはできないので、だんだん減少していき最後には0となる。このグラフの傾きは慣性モーメントと軸周りの摩擦抵抗や空気抵抗、などさまざまな要素で変化してくるが、基本的にはヨーヨー個々に一定の傾きをもっている。

L:角運動量
T:スリープ時間
角運動量をどんどん失っていくことで、スリープがとまることが分かる。
慣性モーメントの大小を比べると、慣性モーメントが大きいと回転が減りにくいので、傾きは小さい。つまり同じ角運動量をもっていた場合慣性モーメントの大きいヨーヨーのほうが長くスリープする。

しかし実際は慣性モーメントが大きいと最初のエネルギー自体を与えにくいので初速すなわち最初のLが変わってくるとすると・・・
こういうこともある。

慣性モーメントにより与えられる力の比較グラフでもわかる通り、重ければ重いほど、半径が大きければその2乗分エネルギーを与えにくい。
その結果重くて大きいヨーヨーより、軽くて半径の小さいヨーヨーのほうがよく回るという一見矛盾した現象が起こるわけだ。

これはレスポンスなどの条件で最初に与えられるエネルギーを大きくできない限り変わらない。つまり、同じレスポンス構造では慣性モーメントが小さいほうがスリープが長いしわけだ。これではスーパーサイヤ人が投げても変わらない。事実だ。強いてあげれば傾きが同じなら半径の小さいヨーヨーのほうがエネルギーを与えやすいので、Lと傾きのバランスが変わってくる
同じ慣性モーメントで半径だけが違う場合

傾きは変わらないが、与えられる初速は変わってくる。
じゃあもう半径の小さい慣性モーメントの小さいヨーヨーだけ作ればいいじゃないか!と思うのも早計だ。
プレイ中のミスがあった場合慣性モーメントの大きさは大きなアドバンテージを生む。慣性モーメントが大きいということは、“回りにくい”が“とまりにくい”ということでもある。つまりもともと持ってるポテンシャルが大きいので同じ失速を生むミスの場合、失うエネルギーが小さいのだ。その結果・・・

実際のプレーにおいては、結果的に慣性モーメントが大きいほうがスリープが伸びることが多い。
個々の現象だけをとらえると“慣性モーメントが小さいほうが良い”といってきたが、ちょっとしたミスを考慮しただけで、一気に逆転することもある。物理とエンジニアリングの違いというのはどういうものか分かっていただけただろうか?理論的に最強のものが、最強ではない可能性もある。ベジータもザーボンだったかに「スカウターの数字だけを信じるからだばかめ」といっていたのが思い出される。(ちょっと違う?)
ついでに停止直前の現象をもう少し確認しておこう
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細かく見るとヨーヨーの回転には3つのデッドラインが存在するのだ。
D1:ジャイロ効果を失うライLcosθ<I
D2:Lが慣性モーメントを下回るとき L<I
D3:回転を失うライン L<軸抵抗
D1
ジャイロ効果で自身を立て直すことができなくなるライン。こまでいうと回転を維持できなくなって倒れるラインだ。Lがこれより小さくなるとプレイ中の操作が困難になりちょっとしたミスで大きく傾いてしまう。
D2
Lが自身の慣性モーメントIを下回ると回転を維持できなくなるので回転が急激に落ちる。
D3
Lが軸周りの抵抗(ベアリングの転がり抵抗)を下回るともう回転を続けることができない。停止してしまう。
20世紀のヨーヨーならコマ同様D1ラインがデッドラインだっただろう。しかし、近年のヨーヨーはコマと違ってD2からD3までの粘りが存在することが大きなアドバンテージを生んでいる。
引いて戻すメンテの場合D1の位置で引かないと戻ってこないが、バインド仕様のメンテや、引いて戻すメンテでもバインドすれば、D1~D2の間ならバインドで戻すことは可能だ。
参考
http://homepage1.nifty.com/ORBIT/lec/le981010.html
http://www.mol.ne.jp/lecture/lca/111/
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